小話投下。
ヤンデレすきなんかな、私
「ボクと彼女」
ヤンデレ/暗
「ボクと彼女」
ヤンデレ/暗
いつもの無垢な笑顔が今は泣き出しそうに歪んでいる。
今からそれを汚すのだと思うと嬉しくて身体が震えた。
ボクが一歩踏み出すと彼女は同じだけ後ずさる。
また一歩踏み出す。同じだけ後ずさる。
それが楽しくて何度か繰り返すと彼女の背が壁にあたった。ああ、残念。
そういえば、ここはどこなんだろう。ぐるりと見渡してみるとどこも真っ白。
見覚えのない部屋。
部屋を観察しているとどこからかカタカタとおとが聞こえた。
いったいどこから?と発信源をさがしてみたらそれは目の前の彼女から。
ああ、そういえばここには自分と彼女しかいないんだっけ。
彼女は小刻みに震える。
もともと大きな目を眼球が飛び出るんじゃないかってくらい大きく見開いて。
その瞳がボクを見ているはずなのに映していなくて、なんとなくムカついて彼女を殴った。
そうしたら瞳にやっとボクをうつした。なんて手がかかるんだろう。
痛みを、恐怖を与えないとボクをみることもできないのか。
彼女の瞳にうつるボクは、口元をイビツに歪めている。
それは物語でよんだ悪魔のように邪悪で恐ろしい笑みだった。
彼女は、こんな風にボクをみていたのか。
こんなものを映す不良品の目ん玉なんか、いらないヨ。
□
動かなくなった小さな躯。虚空を映す虚ろな瞳。腕の中ものは物になった。
これで、おまえはボクのものだ。
暗転。
ぱちり。目をあける。映すのは見慣れた天井。はっとする。
隣をみればすやすやと眠る彼女。
今までのはなんだったのだろう?夢というにはあまりに鮮明で色づいていた。
でも、現実ではない。
隣で眠る彼女は、ついさっきボクが殺したはずなのだから。
そっと、眠る彼女の首筋に手をすべらせた。
PR
COMMENT
ちょ、
遡ちんわかったよー!
てか、覚悟はしてたけどオフ友いっぱい来るよ。
なんか恥ずくなってきた…。
てか、覚悟はしてたけどオフ友いっぱい来るよ。
なんか恥ずくなってきた…。