どもどもこんばんみ
西尾維新さんに惚れたのできみとぼくの壊れた世界をよみました。
心のきょうだいあいラブ精神が刺激されました。
書きました。
以下小話。
タイトル未定
「お嬢ちゃん、こんな時間に出歩くのはあぶねぇぜ」
なんで、なんで、なんで、どうしているのなんでいるの居るはずなんて無いのに!
あたしは、特別スポーツができるとか勉強ができるとか、そんな特殊能力は皆無の普通の女子高生だ。母親がいて父親もいる。ただ、一人だけいた兄はあたしが中学三年生だった三年前の冬に死去した。凍死だった。
目の前には兄によく似た…否、あたしの記憶の兄そのものな人物がいる。三年経っても破片が散っても忘れられない兄がいる。でも兄なわけはない兄は死んだのだ。あたしは見たのだ。冷たくなっていく躯。あたしを写さなくなった瞳。動かなくなっていく指先。すべてを見たのだ。頬を伝って流れた涙が一瞬で凍る様を。
「おおーい、お嬢ちゃん?」
兄があたしの顔の前でひらひらと手を振る。ちがう。兄じゃない。
なんでだ。なんでこんなところまで同じなのだ。困った顔をしないでくれ。最期がフラッシュバックして泣きたくなる。やめてくれ。兄を模さないでくれ。夢なら覚めてくれ。もういやだ。せっかく押し込めたのに溢れてくる。おにいちゃん、おにいちゃん、おにいちゃん
「お嬢ちゃん…?」
やめてくれ。やめてくれ。夢ならせめて名前で呼んでくれてもいいではないか。どうしてどうしてあたしの名前を呼んでくれないのおにいちゃん。
「おにいちゃん」
「へ?」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「ちょ、おれは」
「ごめんなさいおにいちゃんあたしがいけないのおにいちゃんをまきこんでごめんなさい」
「は、妹喫茶じゃねえだろここ」
困ってる。そうだこのひとはおにいちゃんじゃないんだ。兄は死んだんだ。他人の空似なんだ。世界には同じ顔が三人いるというではないか。こまらせてはいけない。たとえ他人でもおにいちゃんを困らせてはいけないのだなにをしているんだ自分は。
涙を拭え。せいいっぱいの謝罪しろ。自分にできる限界の力を使って走り去れ。
甘い幻想に惑わされてはいけない。
背を向けろ!走れ!!
「ごめんなさい忘れてください迷惑かけてごめんなさい」
「ちょ、待てよ!」
手をつかまれる。なんでだ思い出させないでくれ。
「嬢ちゃん、つらいことがあんなら聞くぜ」
なんでだよ。ズレたこと考えないでよ。なんでそんなとこまで同じなんだよ。ばか
*
あとがきてきななにか
きょうだいあいはもえる。屈折してるとなおよし。シスコンもブラコンもいける。
「ちょ、待てよ!」って言わせたかっただけ。